Joplin おすすめ無料ノートアプリ(EverNote → OneNoteを経て)

2020/10/07

目次 [隠す]

Joplinに至る経緯

私は日々消費するTodoや、物忘れ防止に「Google Keep」を使用しています。

ただ、学習したことをまとめたり、文量があったり、アーカイブとして記録しておきたい場合、Google Keepでは視認性や分類といった点で適していないと感じています。

ノート用として以前「EverNote」を使用していたのですが、無料で利用できる端末台数に制限がかかったタイミングで有償利用に踏み切ることができず(お世話になっていたのにすいません)Microsoft OneNoteに移行しました。

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出典:joplinapp.org

しかし、無償版のOneNoteはショートカットキーが充実していないことや、レイアウトが自由過ぎたり、ノートをまとめるのに時間がかかってしまいます。

もう少し便利に使えるものがないか時々チェックするようにしていましたが、先日「Joplin」というアプリに巡り会いました。

Joplinとは

公式サイト

joplinapp.org

紹介記事

インストール手順と簡単な使い方が掲載されています。

無料のメモ&ToDo管理アプリ「Joplin」はプレビュー・データ同期・ブラウザからスクショ保存も可能な使い勝手抜群のオープンソースアプリ - GIGAZINEGIGAZINE ホームTwitterFacebookYouTubeloginTwitterFacebookYouTubeRSS 2.0検索

PCとスマホ間でデータの同期が無料で可能な、メモとToDo管理のオープンソースアプリ「Joplin」は、HTMLなどのプレビュー機能や、拡張機能を追加することでブラウザのスクリーンショットを簡単に挿入

前置きが長くなりましたが、気に入っているポイントや機能を、簡単に紹介をしてみたいと思います。

Joplinの特長

主な特徴は以下の通りです。

  • PC(Win、Mac、Linux)、Android、iOSに対応している。
  • クラウドストレージ経由で同期できる。(OneDrive、Nextcloud、WebDav、Dropbox、AWS S3)
  • MarkDownで記述できる。
  • キーバインドを3種から選べる(標準、Vim、Emacs)
  • ブラウザのアドオンでWebクリップを利用できる。(Firefox、Chrome)
  • 階層構造、タグでノートを管理できる。
  • ノートの他、リマインダー、完了・未完のチェック機能を持つTodoを作成することができる。
  • ノートには、URL、ロケーション情報を持たせることができる。
  • 日数を指定して履歴を持つことができる。
  • キーボードショートカットをカスタマイズできる。
  • エディタとリアルタイムプレビューの分割表示、それぞれのみ表示の切替えが可能

日本語のUIで使用可能です。

各機能の詳しい内容は後述します。

Joplinの特に気に入ったポイント

上記に挙げた、PC(Windows)とスマホ(Android)で使用でき、かつ同期が取れること。

そして、MarkDownをVimキーバインドで記述できることは、私にとって大きな魅力でした。

OneNoteでもPCやスマホで利用できていたので、この点は譲れないポイントです。

OneNoteで統一したレイアウトのページを作成するのがとても手間だったので、MarkDownによる記述はとても楽に感じます。

また、普段Vimエディタを使用しているので、キーバインドを選択できるのはとてもうれしいことです。

各機能と使い方について

ユーザインタフェース

Windows版

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画面の一番左がノートブックとタグを表示するエリア、二番目が各ノートブックやタグに属するノート、そして、エディタ、プレビューと並んでいます。

ノートブック=フォルダ、ノート=ファイルという理解で良いと思います。

ノートブックはツリー構造で複数階層にわたって作成できます。

ノートブックでの管理が面倒な場合は、タグと検索を使用すると良いかもしれません。

カラーテーマを8種類から選ぶことができ、上記画像は「ダーク」を選択しています。

画面左のサイドバーはショートカットキーで表示・非表示の切り替えができます。(サイドバー:F10、ノート一覧:F11)

エディタとプレビューは、ショートカットキーでエディタ→プレビュー→分割表示を切替えることができます。(Ctrl + l)

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Android版

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正直スマホでノートの作成、編集を行うのはMarkDownとはいえ大変です。

ですので、もっぱら閲覧用として使用しています。

また、スマホアプリをインストールしておくと、ブラウザなどの共有でJoplinのアイコンが表示されるので、Webクリップとして活用できます。

ただし、スマホアプリ版ではURLをクリップするのみなので、あとでPCでまとめなおしたりしています。この点はアップデートしてほしいところです。

同期

同期はクラウドストレージを自分で準備する必要があります。

Joplinがサポートしているのは以下の通りです。

  • FileSystem
  • OneDrive
  • Nextcloud
  • WebDav
  • Dropbox
  • AWS S3

Googleドライブを使いたかったのですが、標準では未対応。

FileSystemを選択し、Googleドライブアプリのローカルデータを経由したらいけるのではないか、と考え試してみました。

しかし、PC側はうまくいきますが、スマホ側で同期をとるためにGoogleドライブのフォルダを毎度選択する必要があるなど面倒だったのであきらめました。

Microsoftアカウントを持っていたのでOneDriveを選択し、いまのところ特に問題なく使うことができています。

同期は、メニュー→オプション→同期で設定画面を開くことができます。(Windows版)

同期先をプルダウンから選択し、適用をクリックすると画面上にURLが表示されます。

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URLのリンクをクリックするとブラウザが開くので認証を行うと、サーバ上に同期ファイルを作成し始めます。

下の画像は、OneDriveです。アプリ→Joplinというフォルダが自動で作成されます。

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スマホ版は、画面左上からメニュー→設定から同期先を選択し、Windows版同様に認証を行うと同期できます。

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※追記:2023/09/23

有料となるが、「Joplin Cloud」という公式が提供するクラウドサービスが追加されていた。同期の他、ノートブックの共有や共同編集も可能になる。

  • 料金は最も低価格のBasicで月額ワンコインかつ年払いで割引がある。
  • ただストレージ容量が心配ならひとつ上のProへ。こちらは月額約1,000円、年払いで約1万円。
  • チームや家族で共同編集をしたい場合はTeams。このプランはサポートも受けられる。

詳細は下記参照。

※金額等の情報は2023/09/23時点のもの。最新情報は 公式サイト でご確認を。

機能 Basic Pro Teams
料金(月) 2.99€ 5.99€ 7.99€
料金(年) 28.69€ 57.48€ 80.28€
ノートまたは添付ファイル最大サイズ 10 MB 200 MB 200 MB
ストレージ容量 1 GB 10 GB 10 GB
インターネット公開 ✔️ ✔️ ✔️
好きなだけ多くのデバイスで同期 ✔️ ✔️ ✔️
Web Clipper ✔️ ✔️ ✔️
他ユーザとノートブック共同制作 ✔️ ✔️ ✔️
他ユーザとノートブックを共有 - ✔️ ✔️
Email to Note - ✔️ ✔️
復習ユーザの管理 - - ✔️
課金の統合 - - ✔️
アクセス制御の共有 - - ✔️
優先サポート - - ✔️

エディタ

標準的なMarkDownの記述のほか、数に限りがありますがプラグインを有効化することで独自の記述が可能です。

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キーバインドは、オプション→全般→詳細設定を表示→キーバインドから選択できます。

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添付ファイル

画像はDrag&Dropで貼りこむことができます。

画像以外のファイルの場合は、添付ファイルとしてアイコンが表示されます。

300

添付ファイルは、ノートから削除したりで未使用となった場合は一定期間後、自動で削除されます。

期間の設定は、オプション→ノートの履歴→ノート履歴の保存期間で設定できます。

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検索

Joplinの検索機能は、Sqliteの全文検索の拡張機能が実装されています。

アスタリスクやダブルクオートでフレーズ検索ができるので便利です。

以下に、公式に掲載されているサポートクエリを抜粋します。

引用元:Joplin.org

検索タイプ 説明
一単語 この単語を含むすべてのノートを返します。 「cat」を検索すると、正確に単語としての「cat」を含むノートが返されます。注:「cat」を部分文字列として含むノートは返されません。「cataclysmic」や「prevaricate」は返されません。
複数単語 これらすべての単語を含むノートを返します。必ずしもそれぞれが隣がっているとは限りません。 「dog」と「cat」の場合、いずれかの箇所に「dog」と「cat」が含まれるノートが返されます。必ずしもこの順序、あるいは隣り合っているとは限りません。「dog「または「cat」のみを含む結果は返されません。
フレーズ ダブルクオート ダブルクオートを追加することにより、そのフレーズを正確に含むノートを返します。
プレフィックス ワイルドカードを追加することにより、指定されたプレフィックスを持つ用語を含むすべてのノートを返します。 「swim*」で検索した場合、「swim」だけでなく、「swimming」や「swimusuit」などの単語を含むすべてのノートを返します。重要:ワイルドカードは末尾にのみ指定でき、単語の先頭の場合は無視され、単語の途中の場合はリテラルとして扱われます。
基本検索への切り換え 全文検索の欠点の一つは、アルファベット以外のほとんどの文字を無視することです。検索単語の前にスラッシュ「/」を付けると、基本的な検索のモードで検索できます。ただし、クエリによっては非常に遅くなることがあります。 /"- [ ]" 未チェックのチェックボックスを含むすべてのノートを返します。

検索フィルターを使用することにより、さらに検索を制限することができます。

オペレータ 説明
- 検索単語の前に配置すると、その語を含むノートは除外されます。
any: 「any:1 cat dog」は「cat」または「dog」という単語を含むメモを返します。「any:0 cat dog」は、「cat」と「dog」の両方の単語を含むメモを返します。
title:
body:
検索をタイトルまたは本文のみに制限します。
tag: 指定したタグを持つノートを検索します。
notebook: 検索を指定したノートブック内に制限します。
created:
updated:
YYYYMMDD形式で作成または更新日を指定したノートを検索します。現在の日、週、月、年を基準に指定することもできます。(範囲指定など色々方法がるので公式を参照してください)
type: 検索をノートまたはTodoに制限します。type:note ノートのみ。type:todo Todoのみ。
iscompleted: 完了済み、または未完了のTodoを返します。iscompleted:1 完了済み。iscompleted:0 未完了。
latitude:
longitude:
altitude:
ノートにロケーションを持たせることができ、緯度経度で絞り込むことができます。
resource: 添付ファイルのMIMEタイプを指定して、それを含むノートを返します。
sourceurl: ノートのURLを指定して検索します。sourceurl:*joplinapp.org のようにワイルドカードが機能します。

スタイルシート

アプリの外観、プレビューの表示は、CSSでカスタマイズすることができます。

アプリの外観は、メニュー→ツール→オプション→スタイル→カスタムスタイルシート(アプリ全般の外観調整用)→編集から、テキストエディタで編集します。

プレビューの表示は、同じオプション画面のCustom StyleSheet for rendered Markdown→編集から編集できます。

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ブラウザのアドオン Web Clipper

PC版のChromeまたはFirefox用に、Web Clipperアドオンが用意されています。

Webクリップにはシンプル、完全、HTMLとして、スクリーンショット、URLのみなど選択肢があります。

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アドオンを使用するには設定作業が必要です。

メニュー→ツール→オプション→Webクリッパーで、サービスを有効化し、アドオンをブラウザにインストールします。

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また、Webクリップ機能を使用するには、タスクトレイにJoplinが起動している必要があるます。

PC起動時にJoplinも立ち上がるようにスタートアップに登録しておくと良いかもしれません。

その他の便利機能

エディタ上で、${toc} と記述すると自動で目次を生成してくれる関数など色々と便利な機能があります。

英語ですが、公式フォーラムで色々と情報を得ることができます。

Joplin 公式フォーラム

主なJoplinの用途

主に、勉強したものノートにまとめたり、気に入った記事などが将来消えてしまっても読めるようにアーカイブするために使用しています。

スマホ版ではURLのみしか保存されないので、あとでPCで開きなおして保存したりしています。

まとめ

大雑把ではありますが、メモ・ノートアプリ「Joplin」を紹介してみました。

おかげさまで、以前のOneNoteよりはだいぶ快適にノートライフを送ることができています。

興味がありましたら無料で使用することができるので、ぜひ試してみてほしいと思います。

もしこの記事が少しでもお役に立ちましたらシェアしていただけると励みになります。

皆様のデジタルライフがより良いものとなりますように。

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