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まえがき

本記事の目的

「倫理学」をご存じだろうか?

倫理学(りんりがく)とは? 意味や使い方 - コトバンク

日本大百科全書(ニッポニカ) - 倫理学の用語解説 - 世間で通用している道徳をそのまま受容するのではなく、それについて哲学的な反省を加え、どのような原理に従って生きるのが真に道徳的な生き方であるかを

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今年からワケあって倫理学をはじめてみた。
手始めに3冊の入門書を読んだ。

  • 『入門・倫理学』 (赤林朗)
  • 『現代倫理学入門』 (加藤尚武)
  • 『「正しさ」の理由 「なぜそうすべきなのか?」を考えるための倫理学入門』(中村隆文)

まだ入門書を読みかじったレベルで語れることは無に等しい。

だが私のように、倫理学の存在を知ることで救われる人がいるかも知れない。
また個人的な頭の整理を目的としたアウトプットでもある。

以上2つを目的とし、本記事をまとめる。

私は誰?(そして予防線)

40代半ばの都内在住会社員。高校卒業後は海外を放浪。よって学位も何もない。高校は論語を教える文系教育校。倫理学や西洋哲学などの履修経験なし。つまり正真正銘の「ド素人」である。

本記事は一般人の体験をベースとした書き散らしである。「本格的に倫理学を履修したい」「受験に向けて高校倫理を学びたい」という方は、ぜひ専門性の高いサイト、書籍等を参考にしていただきたい。

「人生の折り返し地点で本気を出した一般リーマンの記録か、読んでみるか」と、ご了承いただけた方は先へどうぞ。

倫理学で解決したかった課題

そもそもなぜ「倫理学」か。詳細は後述するが、端的に言うと「正しさとは何か?」。これに尽きる。

インターネット、とりわけスマホが普及したことで情報の送受信者が爆発的に増加した。これまで見えなかったモノ・コトが一斉に可視化された。副作用として氾濫する情報(特に価値観)に溺れることが増えた。

みな様はどうか? 行き交う情報に振り回されてはいないだろうか? デジタルネイティブの若い方ならともかく、人生の途上でインターネット社会に突入した私たち世代は、確たる自分が無い限り今の状況は相当きついのではないか。

解決したかった課題はつまり、正しさとは何かを知り、自分なりの価値観を確立する、だ。

倫理学によって学べること

では倫理学がサクッとやっちゃってくれるかと言うとコトはそう簡単ではない。ないのだが、かなり強めの武器が入手可能だ。

その武器を強引に、簡潔にまとめるとこの3つ。

  1. 善いこと正しいことの理解が深まる
  2. モノ・コトを相対化し考えられるようになる
  3. 人生のあらゆる場面で応用できる

もう一つ、副次的に「興味の世界が広がる」というのも付け加えておきたい。

本編で詳細について記していく。

本編

倫理学を学ぶ経緯

私が倫理学へと辿りついた経緯について記す。

ごく私的な備忘録である。倫理学について読み進めたい方は次の「おすすめの倫理学入門書」へどうぞ。

簡単に言うと、「私自身の大幅なアップデート、いやOSを入れ替える位の何かをしないと自分は壊れる」という状況に陥ったから。

新型コロナ、プーチンの野望、ここ数年は人類全体が非常に騒がしい。幸運にも私は生きている。だが、メンタルと体力を大幅に削られる日々であった。

若いときは周囲数百メートルぐらいを「自分ごと」と捉えていた。だが年を取ると経験・知識の蓄積に比例し、否が応でも共感性が増す。
こいつは意外と厄介だ。良い面もあれば、遠くの出来事に精神を削られる負の側面もある。ましてやインターネットの力は計り知れない。その両面への刺激を加速度的にブーストしてきやがる。

そんな日々のなか、2021年に入ってしばらくして妹が自殺した。このことはいつか向き合わねばならないと思う。だが、まだ無理だ。状況や感情を表す言葉を見つけることができずにいる。向き合うことができず、不幸なニュースもつい目を逸らしてしまう。
今思えばこの時、私の精神は臨界点に達していたと思う。

私は人に悩みを打ち明けることができない。一人で考え解決することを良しとする傾向がある。唯一、ブログやSNSが、私を思考チアノーゼから解放してくれる。
だが、この辺りで「一人の限界」を初めて自覚した。信仰かカウンセラーか非合法のアレコレ、何でもいいからとにかくすがりつけるものを! 心から必要だと感じた。

その時、頭に浮かんだのが「倫理学」。倫理学が合法で良かった。
2021年、偶然NHKで視聴した『ここは今から倫理です。』というドラマが頭の片隅にいた。

ここは今から倫理です。 - NHK

20代を中心に異例の人気を誇る雨瀬シオリの異色の学園コミック『ここは今から倫理です。』を実写ドラマ化。日々価値観が揺さぶられ続けるこの世界で、新時代のあるべき「倫理」を問う。誰も見たことの無い本気の学

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この期間に直面したすべての根源に「相反する価値観の衝突」が存在する。真摯で高潔で誇り高い妹もそうだった。
言い換えれば「正しさとは何か?」の問い。倫理学はそのための学問であることを思い出したのだ。

おすすめの倫理学入門書

まず倫理学とはどのような学問であるか理解する必要がある。
以下のサイトを参考に3冊を選び出した。

各入門書の概要と簡単な感想を記していく。

『入門・倫理学』 赤林朗


「倫理学を、体系的・網羅的にまとめた論文集」という印象。

まず最初に読み始めたのが本書。これまでの人生で触れてこなかった練られた思想、聞きなれない用語。これらを前に「ウッ」となる。「ウッ、ウッ」とダメージを受けまくる。

分からないまま無理やり読み進め、やがて理解できるラッキーは永遠に訪れない。そんなヤワな代物ではない。よって、分からない!と思ったら、すぐさま調べる。現代は素晴らしきインターネット社会。知りたい情報は光の速さで手に入れろ。

私のブレークスルーは「ここみらいチャンネル」。高校受験対策を解説するYoutubeチャンネルだった。絶対に理解させない強い意志の塊のようなカントの義務論。このぶ厚い扉をこじ開けてくれた。
しっかり理解するためには改めて原典にあたる必要はある。だが、足がかりとなる何かは必要だと思う。参考までに活用させていただいたYoutubeチャンネルを挙げておく。

自力で解決することも大切だが車輪の再発明を回避する「何か」は一つぐらい持っておきたい。手強い相手にはぜひとも併せ技で挑むべし。
とはいえ、本書はなかなか大変だった。私は次に紹介する『現代倫理学入門』を並行して読み進めることにした。これが良かった。詳細は次に記す。

総括して本書の良かったポイントは「倫理学という学問全体を把握できる」こと。未知なる世界に足を踏み入れるとき、その世界の奥行きを把握し迷子防止につなげたい。倫理学のコンパスのような一冊である。

『現代倫理学入門』 加藤尚武


ひとつ前の『入門・倫理学』と並行して読み進めた一冊。

「体系的・網羅的」という点では『入門・倫理学』に分がある。本書は実社会の例を交えた解説がなされ、いくらか読みやすい。
これら2冊を交互に読み進めたのは正解だったと自負している。ここで紹介した本に限らず、自分に合いそうな本を複数選んでおくのは自分流の挫折防止術でもある。

以上2冊で倫理学の全体像、用語、各論の概要をひとまず抑えることができた。気がする。そして次が本命というか私が望んでいたものと言える。

『「正しさ」の理由 「なぜそうすべきなのか?」を考えるための倫理学入門』 中村隆文


「倫理学の真髄に、ググっと一歩踏み込んだ一冊」という印象。

本書では、前の2冊からさらに一歩踏みこんで倫理学各論のエッセンスを読み解いていく。
用語や基本概念の詳説は少ない。
よって、本書を余すことなく読み込むために、前の2冊のような基本解説的なところを押さえておくことをお勧めしたい。

本書までたどり着くことで「これを読みたかった」と思える境地に到達することが叶った。 それは当初、思い描いていたものとは大きく異なるどころか真逆のものだった。
その辺りについて次に詳しく書く。

倫理学入門書を読んだ後の心境

倫理学への一歩を踏みだす以前、私が知らないだけで、難しい本には「一神教における神のような真の正しさみたいなもんが書いてあるんやろ?」と思っていた。今となっては恥ずかしい限りだが。
薄々気づいてはいたが、そんなものは書かれていない。

大きな期待を胸に開いた倫理学の扉の向こう側。そこは反証に次ぐ反証のバチバチの世界だった。

  • 「結果が良ければ動機なんて別に」(功利主義)
  • 「いや動機の善性が重要」(義務論)
  • 「イヤイヤそもそも人格やろ」(徳倫理)
  • 「そもそも善とか価値とかってなに?」(メタ倫理学)

善とは何か?正しさとは何か?を探究する学究が互いに手斧を投げ合う修羅の世界。それが「倫理学」。

と言うのは冗談として、この世界に正しさは存在しないのか?
現段階における私の理解は「正しさは存在するあるいは存在しないは半分正しく半分間違い」というもの。
もう少し頭を整理してみる。

当初、心理的に追い詰められていた私が夢想したいわゆるジャスティスのような「絶対的な正しさ」などというものは無いのだろう。だが「正しさや善」などというものはまったく存在しないかというのも違う。
「正しさや善は相対的な価値観であり、時代や地域や状況によって異なる」という理解である。

私たちが生きる人間社会において、正しさを問われる場面を避けることはできない。先人たちもずっとそうだったしこの先の未来人も同じだろう。
家族や友人関係、学校や職場、命がかかった災害や医療の現場、互いの正義がぶつかり合う国家間などなど。私たちはあらゆる場面で「正しさ」や「善なるもの」といった物差しを必要とする。必要に迫られる。
しかし全方位に応用可能な「正しさ」があればよいが、そんな便利なものは存在しない。それゆえ様々な倫理学が存在し、各場面において用いられ、また時代変化と共に研究が求められているのだろう。

そこで「変化すること」と「多様であること」が重要なポイントだと思い至る。

「変化すること」について

かつて読んだ『異常とは何か』という本を思い出しながら書く。

『異常とは何か』 小俣和一郎 【読書感想・あらすじ】 - neputa note

異常とは何か (小俣和一郎) のあらすじと感想。精神医学を根底から問い直す画期的論考! 人類は狂気とどう向き合ってきたか。自殺の主因を「うつ病」に求めていいのか。健康ブーム、アンチエイジング医学に潜

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この本は、ミシェル・フーコーの「知の考古学」よろしく、「異常」とされるモノ・コトの変遷を、歴史をさかのぼり明らかにするというもの。そして、異常・異端とされるものは、数世紀あれば余裕で真逆にすらなる事実を明らかにする。
同じく社会的な価値観を土台とする正しさや善なるものだって同じだ。

私たちは「バイアス」という能力を持つ異能力者だ。何の脈絡や論理的な積み重ねが無くとも瞬時に「こうだ!」と強い確信を持つことができる。
危険が多い古代の暮らしのサバイバルにおいては大いに重宝したことだろう。だが現代においてはただのバグでしかない。
私たちは「価値観は変化する」という現実を、厄介な「バイアス」を抱えた生き物であることと併せ、繰り返し自分自身に認識させておくことが大切なのだと思う。

「多様であること」について

「正しさの価値観は人の数だけ存在する」と思っている。

ドイツの現役刑事弁護士であり小説家でもある「フェルディナント・フォン・シーラッハ」の『禁忌』という作品に、次の一文がある。

法とモラルがちがうように、真実と現実も別物だ

「法とモラルがちがう」は理解できるとして、後者の「真実と現実も別物」とはこれいかに。

あくまで私の解釈としてご理解いただきたい。

ここで言う「現実」は現象を指し、「真実」はその現象に対し人それぞれが得た確信と捉える。
例えば「日が沈む」という現象ひとつとっても、意味するところは人の状況や立場によって様々である。ある人にとっては一日の終わりであり、ある人にとっては絶望の始まり、みたいに。
ある事件など価値観が対立する場面においては、その違いはより顕著となる。

凶悪事件でも芸能人の不倫でも戦争でも何でもいい。
つまり、私が、あなたが思った正義は自分だけのものであり、似た思考思想があったとしても厳密には同じではない。また絶対的で普遍的な正しさなどというものは存在するべくもない。
人の数だけある正義によって「価値観のモザイク画」が新たに誕生するだけだ。

人間の持つ価値観を色の濃淡で例える。このモザイク画は、ある時代では赤味が強かったり紫がかっていたりするのだろう。そして、どの色も良い悪いを意味しない。人類の歴史は、ただただその色味が変化し続けているだけであり、それ以上でもそれ以下でもない。
現時点における私の理解だ。

究極の倫理的課題は生命倫理?

やや脱線した内容となってきたので軌道修正する。

読んだ3冊すべてに共通して感じることとして、「生命倫理」が倫理学の極地みたいな印象を受けた。

どう生きるかは大切なことだが、やはり命の際でどうするかはなるほど究極的な問いのオンパレードであることは想像がつく。

不幸な事件事故で私たち市民は自分の価値観であれこれ言いたがるが、生命倫理に関する文章を読んだ今、今後は口をつぐもうという気になる。

優秀な頭脳を持ちかつ人生をかけてこの問いにチャレンジした猛者たちが無数に存在したのだ。そしてその試みは今も続いている。

生半可な知識であれこれ言いたがるより、私がすべきは謙虚に本を読め。

歴史は知っておいた方がいい

冒頭で、『副次的に「興味の世界が広がる」』と書いた。
それはつまり歴史に限らないが知りたい、知っておきたいという欲求が、倫理学の入門を通じて湧いてきたという話し。

読んでいてやはりどうしてもピンと来ないというか、納得感が得られない箇所は多数あった。私の頭脳がお粗末と言えばその通りなのだが、他にも何かあるやろと考えてみたところ「知識」という結論にいたった。特に歴史の知識。

どんな思想や理論も、なぜそのように考えたかの背景が分っていないと理解は半減してしまう。宗教が世界の摂理だった時代とニーチェが神殺しをした後では社会の価値観は大きく違う。
倫理が生まれた背景を知り、その上で内容を自分の血肉にしていくことが大切だよなーなどと思う次第。

今後の学習方針

入門書をザザッと読んだだけで何も始まっていないに等しいのだが今後はどうするかを考えている。

とりあえず倫理学の祖ソクラテス、アリストテレスは読んだ方がいいなと思っている。

また入門書を読んでいる過程で知った「ミシェル・フーコー」が私の中で神格化されつつある。

フランスの哲学者なのだが、私はその生きざまに魅せられてしまった。

第二次大戦前、同性愛が犯罪であった当時のフランスに生まれた彼は、生まれながらにしてアイデンティティを否定されたが、己の存在を肯定するために「知の考古学」という手法であらゆる文献を掘り起こし、性の歴史のみならず、人間社会のあらゆる構造を明らかにして見せた人物である。

フーコーが書き残したものを理解したい、が今の目標。これを軸に関連する部分も含めて学んでいこうというのが方針。と自分自身への戒めとしてここに記す。

あとがき

書き始める前のイメージとしては、自分なりに理解したものをズバッとババンッと記す予定だった。結果はダラダラとまとまりない長文駄文。
私の理解不足、能力不足であり、読んでくださった奇特な方には心よりお詫び申し上げたい。

正直なところ、縋りつくように倫理学を読むその行為自体に、「生きようとしている」という後ろめたさがある。
自ら決着をつけた妹に対してである。
血縁者とはいえ違う人間だから、そんなことを思う必要はないのかも知れない。かも知れないがこの思いは生きてしまっている限り拭えないと思っている。
これは、学びによる知では解決できない予感がしていて、祈りとか悟りとか、そっち方面じゃないと無理かもな。

いずれにせよ、息している間は本を読もうと思う。倫理について考え続けようと思う。

「正しさとは何か?」 倫理学の入門書を3冊読んでみた【日記】

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記事概要

私はもの心つく頃から睡眠が苦手で今日までいたる。
あきらめの境地に達しつつも睡眠に関する新しい情報などあればチェックする。
先日Youtubeで視聴した医学博士 柳沢正史先生の講演がとても勉強になったのでメモを残す。

医学博士「柳沢正史」とは

柳沢 正史(やなぎさわ まさし、1960年5月25日 - )は、日本の医学者(分子薬理学)、医師。学位は医学博士(筑波大学・1988年)。筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構機構長・教授、文化功労者。筑波大学基礎医学系講師、京都大学医学部講師、テキサス大学サウスウェスタン医学センター教授などを歴任した。

柳沢 正史 | メンバー紹介 | IIIS 筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構検索検索

睡眠覚醒機構の解明を目指し、基礎から臨床までを網羅する世界トップレベルの睡眠医科学研究拠点。国際統合睡眠医科学研究機構

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【特別講演】「睡眠の謎に挑む 原理の追求から社会実装まで」柳沢正史先生 メモ

講演動画

備忘録メモ

  • 一日に何時間眠るかのセットポイントはDNAに刻まれている
  • 哺乳類動物に関してはすべての種が眠る
  • 脊椎動物、脊索動物も眠る
  • 昆虫、線虫、イカやタコも眠る
  • クラゲ、ヒドラも眠る
  • 進化の過程で睡眠は中枢神経系より先に発明された
  • 睡眠は現代の神経科学最大のブラックボックスの一つ
  • 睡眠の謎ー①なぜ眠らなければならないのか②そもそも「眠気」の実態とは?
  • 脳の休息説は誤り(睡眠中も脳の代謝率は覚醒時と変わらずオフラインメンテ中のような状態)
  • 睡眠要求、眠気は眠らないと解消されないが理由はわからない
  • ノンレム睡眠→レム睡眠=90分のサイクルを繰り返すのが睡眠
  • ヨーロッパで昼間眠いのは病気扱い
  • 眠気の制御:2プロセスモデル=恒常性による制御&体内時計による制御
  • 体内時計は目に入る光(青空や液晶のブルーライトなど短い波長)でリセットされる
  • 体内時計と睡眠の接続についてはまだ分からない
  • メラトニンがよく分泌されているとよく眠れる
  • 眠気が吹っ飛ぶメカニズムは解明されている(アデノシンやカフェインの作用)
  • ナルコレプシーは覚醒からノンレムをスキップしてレムに直接飛ぶ現象
  • ナルコレプシーの原因としてオレキシン欠乏が確認されている
  • オレキシンは睡眠覚醒のスイッチイングをつかさどる
  • オレキシン拮抗薬が開発されている
  • 眠気の制御2プロセスモデルとオレキシンがつかさどるスイッチの相関はわかっていない
  • 睡眠要求が貯まると脳内のシナプス蛋白質がリン酸化され、これが眠気の正体の可能性がある(まだ不明)
  • 不眠症の本質は睡眠時間の誤認
  • 入院せずに睡眠計測できるサービス「InSomnograf

「2プロセスモデル」について

眠くなる原因・理由を解説|私たちはなぜ眠くなるの|眠気や睡眠悩みは千里中央駅直結千里中央メディカルクリニック睡眠外来

睡眠を支配するのは「睡眠圧」と「体内時計」眠くなってはならない時に、眠気に襲われて、寝落ちしそうになったことはありませんか。また眠たくない時に、いくらがんばって眠ろうとしても、なかなか眠れるものではあ

「オレキシン」について

柳沢正史 医学博士 睡眠に関する講演動画のメモ【日記・備忘録】

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シナモン文鳥♂

まえがき

「文鳥」をご存知だろうか。

文鳥(ぶんちょう)とは? 意味や使い方 - コトバンク

精選版 日本国語大辞典 - 文鳥の用語解説 - 〘名〙 カエデチョウ科の小鳥。全長約一四センチメートルで、スズメ大。背面は青灰色で頭と尾は黒く、頬に大きな白斑があり、腹面は淡褐色。くちばしが太くて短く

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2017年4月から「シナモン文鳥」と暮らしている。

その当時、同居を始めたパートナーの連れ子である。

それまで「他者との関係を避けてなんぼ」だった私の人生は、その日を境に大きく変化した。

同居1年目の様子は下記に記録している。

文鳥と暮らす ~これまでの1年をふり返って【日記】 - neputa note

現在の暮らしが始まってから、約1年が経過した。人間2名(わたしともう1名、以降「同居人」と呼ぶ)のほか、小鳥、カエル、カブトムシの幼虫など、多様なメンバーによる共同生活だ。これまで鉢植え1つ部屋に

読み返してみると何ともぎこちない。

あれから毎日のように世話をし、声をかけ、共に過ごしてきた。

早いもので今年で6年目。

前回の記録からのその後を備忘録として記す。

本編

文鳥は変わらない

文鳥のご機嫌はまるで秋の空もよう。コロコロと変化する。

文鳥の怒りは激しい。

ピリリリリィーッと叫び、目の前にある私の親指を噛みちぎらんばかりにつつく。

自分で動かしたおもちゃの揺れに怒りだすことだってある。

野生の片りんを感じる瞬間だ。

一方、手のひらにふわふわとした体を丸め、ぐーぐーと眠りこける。

頭の羽をぐしゃぐしゃにしても起きやしない。

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羽根ぐっちゃぐっちゃ

野生とは一体?

文鳥は「怒り」と「喜び」をシンプルに表現する。

その二つの感情は、ホモ・サピエンスのそれとはちがった印象をうける。

生涯わすれないほどの怒りではない。一生の恩を感じるほどの喜びでもない。

「ピュアな感情」、と私は解釈している。

感情はコロコロ変化するが、その態様は初対面のころから一貫して変わることがない。

我が家で最小の個体でありながら、もっとも大きな存在感を放っている。

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小さなあくびの瞬間

私は変わった

いっぽうで私自身をふり返ってみると、さまざまな変化が見られる。

生活の行動変容

まず「生活音」と「振動」を、つよく意識するようになった。

ホモ・サピエンスが発するそれは、文鳥にとって巨人の襲来にひとしい。

安心して暮らしてほしい。その思いから、おのずと家のどこにいるときも、ちいさな家族の存在を意識するようになった。

「他者との関係はわずらわしさと表裏一体」、それが私の真理だった。

だが、他者とのかかわりから生じたこの変化。意外にも私はよろこびを感じている。

新たなコミュニケーション方法を習得

コミュニケーションとは「言語による意味の交換」。それ以外を私は知らない。

言語を介さない文鳥とのこれは一体なんであるか?

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文鳥は読書家

私は文鳥が好きなこと、嫌いなことを分かっている。気がする。

そして文鳥もまた私を把握しているフシがある。

私たちは言葉を交わし互いに意味を交換し合うことはない。

文鳥はケージの中から遊ぼうという気配を飛ばしてくる。

私はそれを受け止めケージの扉を開ける。

文鳥はケージの中からいきおいよく私の手のひらに飛びこんでくる。

そのやわらかい羽毛にほおずりし、あたまの上を、私の鼻先で撫でつける。

途中でやめると、「やめるな、続けて!」、チピピピッ、と声をあげる。

私たちは言葉を交わす。正確には音を交換し合っている。

文鳥「チピっチピっ」、私「はいはいチピチピ」

意味を送りあっているわけではない。

あるとすれば、お互いを認識し、気にかけていることを伝えあっているのだろう。

満足した気配を感じ、手のひらをほどくと辺りをちょこちょこ散歩しだす。

不思議なことだがケージに戻りたいタイミングも分かる。

手のひらを差し出すとちょこんと乗っかる。

ケージの扉まで運んでやるとトンットンットンッと帰っていく。

休みの日はこれを何度かくりかえす。

何気ないことではある。

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吾輩はクマである

かつてコミュニケーションに、このようなカタチがあることを私は知らなかった。

まぎれもなく文鳥と私は多くを伝えあっている。そして、それはとっても心地がよい。

境界の溶解と溺愛の芽生え

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とにかく狭いところを好む

私と他者、他者と私。その間には決して破ることのできない境界線がある。

それは、誰もが等しく孤独であることを示す象徴のようなものだ。

いつだってATフィールドは私たちの周囲に展開している。

だが文鳥との関わりのなかで、この境界線に異変が起こった。

いつしか境界線の存在を忘れてしまっていた。

これまで、誰にだって何にだって必ずあったはずのそれが、姿を消していた。

文鳥と日々を過ごすあいだに、いつのまにか溶けてなくなっていた。

シンジ君がエヴァとともに越えていった壁を、私は文鳥とともに飛び越えていったのだ。

喪失への恐怖

手放しで他者を溺愛するような心境とはいかなるものか?

ホモ・サピエンス七不思議のひとつ「溺愛」。その謎の感情を、いまの私は理解できる。

痛いほど分かってしまっている。

朝起床することは「文鳥に会う」を意味する。

普段の生活において帰宅もまた「文鳥に会う」を意味する。

覚醒している間、常に意識のどこかに文鳥がいる。

文鳥との暮らしからこれまでに2度、1泊2日の旅行をした。

しかし、家を出て駅に向かう途中でもう帰りたくなってしまった。

文鳥と離れて過ごすには、1泊2日はあまりに永遠すぎるのだ。

溺愛の副作用は喪失への恐怖。

平均寿命はホモ・サピエンスが文鳥を上回る。

とはいえ私が先に逝く可能性だってある。明日事故に遭うかもしれない。

つまりどちらが先かは問題ではない。

死別が、不可避の現実が、この先の未来にある。それが耐え難い。

日常のふとした瞬間、この事実に襲われることがある。

公共の場だろうと何処であろうと膝から崩れ落ちそうになる。

時間が一方向にしか進まないこと、それがこれほど苦しいとは。

この苦しさの裏返しなのだろう。

手のひらのなかで羽毛越しに感じる命がたまらなく愛おしい。

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この瞬間のために生きる

おわりに

今日もいつもと変わらぬコミュニケーションを文鳥と交わして過ごす。

他者と関係を構築することは不可能なものと半ばあきらめていた。

そんな私に、文鳥は多くをもたらしてくれた。

ホモ・サピエンスであるパートナーとの関係性が破綻することなく今日まで続いてこれたのも、ひとえに文鳥のおかげといっても過言ではない。

理性のみでものごとを捉えようとするおろかな私は、文鳥とのかかわりによって「あるがまま」という概念を知ることができた。

どちらかの命が尽きるその瞬間まで、共に過ごすこの時間を大切にしたい。

ちなみに文鳥の名前は「ティピ」、私の大切な友人であり家族だ。

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大切な家族ティピ

あとがき

文鳥に関するエピソードとして、今年とてもうれしい出来事があった。

Twitterでクリエイターの方とご縁があり、好きなお題で楽曲を作っていただく機会に恵まれた。

お題はもちろん「文鳥」。

文鳥は決してメジャーではない。ゆえに大変なご苦労をおかけしてしまったと思う。

だがこれ以上ないほどの曲を書いてくださった。

Simizyさんによる「Lovery Java Sparrow(愛しのシナモン文鳥)」という曲、ぜひ多くの人、そして文鳥たちに聴いてほしい。


また、もし我が家の文鳥をもっと見たいという方がいらしたら、Instagramにちょこちょこ写真を載せているので見てやってほしい。

neputa(@h_neputa) | Instagram


長々と書いてしまったが、前回につづき、文鳥との暮らしを書いてみた。

当初の動機となったのは、クレア・キップスの『ある小さなスズメの記録』という著作を読んだこと。

『ある小さなスズメの記録』 クレア・キップス 【読書感想・あらすじ】 - neputa note

あらすじ 第二次世界大戦下のイギリス。夫に先立たれた一人の老ピアニストが出会ったのは、一羽の傷ついた小雀だった。愛情深く育てられたスズメのクラレンスは、敵機の襲来に怯える人々の希望の灯となっていく―

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著者とスズメ、種を越えた関係性がつづられた美しい記録である。

読んだ当初、実際にそれがどういうことか想像もつかなかった。

今ならわかる。そして記録を残しておくべきと強く思っている。

お互いが元気である間にまたこの続きを書きたい。

文鳥と暮らす ~「溺愛とは?」と思っていた時期が私にもありました【日記】

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まえがき

ポッドキャスト(英語: podcast)とは、インターネット上で音声や動画のデータファイルを公開する方法の1つであり、オーディオやビデオでのウェブログとして位置付けられる、インターネットラジオ・インターネットテレビの一種である。

ポッドキャスト(以降、podcast)をご存じだろうか?

インターネット以前、テレビ視聴に制限があり隠れてラジオを聴いて育った私にとって、耳からのメディアは原体験であり現体験。

動画、音楽、radikoでラジオを楽しむこともある。だが最も時間を費やすメディアを問われれば「podcast」と答える。

私にとって人生に欠かせないメディア「podcast」について書いていきたい。

本編

podcastの良いところ

今年2023年に行われた実態調査では1カ月間に1回以上利用するユーザーは国内に1680万人いるとのこと。

国内のポッドキャスト利用者は推計1680万人、年代が低いほど利用率が高い~朝日新聞社とオトナルが調査 - INTERNET Watch

これだけの利用者がいるpodcastの「良いところ」をまずは3つほど挙げてみたい。

多様なジャンル

映像コンテンツに比べ参入のハードルが低いことも関係しているかもしれない。衣装やメイク、モノによっては図やグラフなどの絵を準備する必要がなく、マイク一本で始められる。それゆえ多種多様な配信者がいて楽しい。

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「文鳥」で探してみた
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「アウフヘーベン」を語る人も

既存のラジオ放送局や雑誌社などが著名人を立てて行う配信などもあるが、個人的にニッチなジャンルに魅力を感じている。関心がありつつ深堀りできていないコトは無いだろうか?あればぜひpodcastを探ってみてほしい。

ながら聴き

音声コンテンツ最大のアドバンテージと言えばコレ。
移動中などはもちろんのこと、視覚が自由だと手元の作業もしやすい。家事や仕事のお供に最適である。
最近では外の音と併せて聞こえるイヤホンもあり、ながら聴き環境はますます充実している。

【2023年6月最新】おすすめ「外音取り込み」対応!イヤホン・ヘッドホン特集 つけたままでも周りの音が聞こえる! 専門店スタッフが厳選! | e☆イヤホンの特集ページ

このページでは、イヤホン・ヘッドホン専門店 e☆イヤホンがおすすめの「外音取り込み対応のイヤホン・ヘッドホン」をレビューを交えご紹介します。外の音を聞きながらBGM感覚で作業やジョギングなどをされる方

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声あるいは音だけのメディア

制限があるから研ぎ澄まされる。そんな風に感じること、ないだろうか。
言葉はまさにそれ、と個人的に確信しているところがある。
プロ・アマで違いはあれど、仮に個人であっても映像が無ければ音声の出来に集中できる。そんな配信者の精いっぱいの言葉こそ、心に響くのだ。

podcastはどうやって聴く?

スマホアプリやパソコンのブラウザから利用するのが一般的。

ランキングから探すもよし、ワードで探すもよし。気になる番組をお気に入りに登録するとYoutubeのチャンネル登録よろしく最新話をお知らせしてくれる。
またほとんどの番組がアーカイブを残しており初回から楽しめるのもうれしい。

主要なところは以下。

番組によって配信先が限られている場合があるのでそこは注意が必要。(SpotifyにあるけどGoogleにはないなど)
私はSpotifyのプレイリストにまとめられる機能が魅力的と思いつつ、Google Podcastsを使っている。理由はアカウントを作るのが面倒、ただそれだけ。つまり機能的に大きな違いは無いのでお好きなサービスでpodcastを楽しもう。

購読しているPodcast番組

最後にマイリスをさらす。

これまで数多く聴いてきたが直近で購読している番組を紹介して結びとしたい。

ぜひあなたにぴったりの番組を探して良きpodcastライフを!

TBSラジオ「荻上チキ・Session」

TBSラジオ「荻上チキ・Session」 • Spotify for PodcastersのポッドキャストSpotify for Podcasters

発信型ニュースプロジェクト「荻上チキ・Session」~「知る→わかる→動かす」というコンセプトに「自由で寛容な社会をつくるために、良質な議論と適切な情報を共有する“場”」としてのラジオの可能性を追求

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以前radikoで聴いていたが放送時間が変更となったのをキッカケにpodcastでダイジェストを聴くようになった。
ダイジェストやアフタートークをpodcastで配信するのがラジオで主流になりつつある。本放送とは違った魅力もあり、おすすめカテゴリの一つ。

歴史を面白く学ぶコテンラジオ (COTEN RADIO)

COTEN RADIO | 歴史を面白く学ぶコテンラジオ | 株式会社COTEN

歴史を愛し、歴史を知りすぎてしまった歴史GEEK3人と、圧倒的歴史弱者がお届けする歴史インターネットラジオ。 学校の授業では中々学べない国内外の歴史の面白さを学び、「人間とは何か」「現代人の抱える悩み

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世界の様々な歴史にスポットを当て、長尺で濃厚なコンテンツを配信している。配信者たちがとにかく楽しそうに熱をもって話すので時間を忘れて聴くことができる。
第1回からアーカイブを聴き、最近リアルタイム配信に追いついた。
歴史に興味が無くても私たちとおなじ人類の物語は学びが多い。ぜひおすすめしたい。

良い夜を聴いている

良い夜を聴いている • Spotify for PodcastersのポッドキャストSpotify for PodcastersBack ButtonSearch IconFilter Icon

海外文学を中心に、読んだ本や読みたい本、積読の紹介や感想、関連するテーマについて、日常感じたことなども交えながら縦横無尽にお話ししていきます。本と読書をフックにした、なんでもありのおしゃべりです。

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海外文学作品を中心に、読書にまつわるお話しを配信している。
配信者のヨイヨルさんを知ったのは10年近く前、Twitterで読書関連の検索をしていた時。私はそれまで海外文学になじみがなく、ヨイヨルさんのブログをキッカケに読むようになった。
読書において私は本と距離がある、というか入り込めなていない、と感じることが多い。ヨイヨルさんのブログを読んだとき、全身全霊で物語を受けとめている!と大きな衝撃を受けた。
ヨイヨルさんが話す本の話はとにかく楽しく、何ならその本自体より面白いのでは?と思っている。
最近ではpodcastの放送後記を読むことができるブログもぜひおすすめしたい。

ブログ:良い夜を待っている

バク睡らぢお

バク睡らぢお • Spotify for PodcastersのポッドキャストSpotify for PodcastersBack ButtonSearch IconFilter Icon

国立精神・神経医療研究センター(NCNP) 認知行動療法センターと、Code for Japan、大阪大学、九州大学、福島県立医科大学、中央大学、富山大学、NCNP睡眠障害センターなどから集まった有志

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快眠は都市伝説。もの心つく頃には睡眠が得意ではないことを自覚していた。眠れなかろうが不規則だろうが体力で乗り切る人生だったが、もう無理。
満を持して睡眠と向き合い始めてから出会ったのがこの番組。睡眠障害に関わる全国の医療従事者有志があつまって配信している。医学的な睡眠へのアプローチを学ぶことができる。
同じく睡眠が苦手なあなたにぜひおすすめしたい。

ココロ踊るドイツ語講座

ココロ踊るドイツ語講座 • Spotify for PodcastersのポッドキャストSpotify for Podcasters

Hallo zusammen! 皆さんこんにちは、Vollmondドイツ語講師のkomachiです この Podcast「ココロ踊るドイツ語講座」では、ドイツ語が大好きな私 komachi が、

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趣味としてドイツ語を学んでいる。ドイツ語に関するコンテンツは他のメディアでも数が少ない。この番組は「Vollmond」というオンラインのドイツ語学校の経営者が毎週配信している。
参考書やアプリの学習では拾えない細かなニュアンス、エピソードを交えたドイツ語のお話など、毎回ちがったテーマを楽しむことができる。
英語はどんなメディアでもたくさんコンテンツがあるが、学習者が少ない言語はpodcast、いいと思う。

Japanisch/ドイツ語カフェ

「ココロ踊るドイツ語講座」のMiyakoさんと、ドイツ人のお友達Rikeさんが毎回テーマを設けて会話をする番組。
おもしろいのが、Miyakoさんは日本語、Rikeさんがドイツ語で話しているところ。異なる言語の会話だが、片方の言語(日本語)が分かっていれば内容が把握できる。よってもう一方の言語つまりドイツ語を推測しながら学んでいくことができる。
とても珍しい形式のドイツ語教材として重宝している。

真空ジェシカのラジオ父ちゃん

お笑いコンビの「真空ジェシカ」の貴重なレギュラー番組。地上波で始まり見事podcastに降格されたことで不思議と魅力が増したように感じる。時々スポットで地上波の枠を埋めるのも面白い。

シンクロニシティの録音ラジオ

シンクロニシティの録音ラジオ - Radiotalk(ラジオトーク)

男女お笑いコンビシンクロニシティのラジオです。毎週土曜日更新しております。

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同じくお笑いコンビである「シンクロニシティ」の番組。今年からプロ所属となったが、以前はそれぞれ就職しておりアマチュアとして活動していた。露出がとにかく無かったのでこの番組はお二人の活動の様子を聴ける貴重な場であった。
脚本がとにかく素晴らしく、耳で楽しめる漫才が魅力。日本語って面白い!と感じさせてくれる。

texta.fm

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texta.fmは、ピクスタで働くデザイナー・エンジニアによる技術ブログ「てくすた」のポッドキャスト版です。本ポッドキャストに関するご意見・ご感想は、ハッシュタグ #textafm にお寄せください

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プログラマーの和田卓人さん目的で聴き始めた番組。
ちなみに私は趣味でプログラミングをする程度でエンジニアではない。だが和田さんが広めている「テスト駆動開発」はプログラミングのみならず、様々な場面で応用できるもの。強い関心を持っている。
何かを解決にあたるとき、無数にある選択肢の中から初手で正解を選べるのは一部のファンタジスタだけ。私のような凡人は、エラーとなるルートを一つ消してはトライを繰り返し正解ににじり寄る、まさにテストファーストのアプローチが相応しい。
更新頻度は少ないが楽しみな番組の一つ。

あとがき

podcastの話題で自己と対話する内容にも関わらず、最後までお付き合いいただいた方には心よりお詫びを申し上げたい。

客観的な視点でpodcastの魅力を伝える記事は数多くあるので個人ブログなんてこんなもんである。

こうやって振り返ると、ずっとpodcast聴いてる事実に驚くし引く。書かなかったが気が向いたときたまに聴く番組もある。音声メディアで言うならradikoで5番組を毎週欠かさず聴いている。

そろそろイヤホンを人体に埋め込んでいい頃合いだ。

いい加減この言い回しどうかとは思うが、最後にあらためて。

No Podcast No Life!!

No Podcast No Life 【日記】

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『一気読み世界史』の概要

人類5000年の歴史を7時間で一気読み! 一気に読むから、流れがわかり、教養になる。 暗記不要。日本史、西洋史、文化史、経済史… 全部つなげてまるごと学ぶ、新しい教科書。 入門に、学び直しに、論述テスト対策にも。

『一気読み世界史』の感想と備忘録

感想・タイトルに偽りなしの一冊

「一気読み」とまではいかなかったが、私にしてはかなりのハイペースで読み終えることができた一冊。

本書の構成はいたってシンプル。

紀元前、人類がアフリカ大陸から大移動をはじめた「グレートジャーニー」から、直近の「新型コロナウイルスのパンデミック」や「ロシアによるウクライナ侵攻」までを、300ページ弱で一気に駆け抜ける。

受験生の読者を意識してか主なキーワードは太字で記載されているが、詳細は一切省略。詳しくは各々で調べよ、ということだろう。

タイトルの通り「世界史」を「一気読み」することに重きを置き、そのコンセプトが見事結実した一冊という印象だ。

学校では日本史西洋史中国史世界史などと分けて学ばれる歴史だが、本書にもある通り実際のところ我々人類の歴史というものはひとつしかない。

すべての時代のすべての場所で生きた人々はすべてに影響を相互に与えあって現在にいたっている。

この一方向にしか進むことができない時の流れにおいて、無関係のものなどは一つもない。

この感覚は、私たちが生きている現在の社会や生活を理解するうえで、絶対に必要なものである。と個人的に確信している。

なぜなら今の私たちは突然に出現したものではなく、私たちがこうであり、世界がこうであるのは、歴史という経緯と背景があるからだ。

これを子供のころに叩き込んでほしかった。年号暗記とか一番最後でいいだろう。

本書を読むにいたった経緯

ここからは本書の内容には関係が無い。

歴史に興味を持たれた方は本屋に走るなりショッピングサイトでクリック連打することをおすすめする。


今回、本書を読むにいたる経緯を未来の自分のために備忘録として記しておく。

今年に入ってから倫理学の本を読み始めた。

このあたりは後日、別途まとめる。(約束だぞ、自分)

倫理学では紀元前から現代にかけて多くの偉人たちが残した思想に触れることになる。

当然のごとく難解な単語や思想にぶつかるが、それは大した問題ではない。

私は21世紀の住人、知りたいことは光の速さで解決できる。ありがとうインターネット。

問題は、書かれていることが理解できたとして、「なぜそのような思考・思想に至ったか」が分らないことである。

ここが理解できないことには重要なエッセンスを取りこぼしてしまう。

何となくだが強く激しく猛烈にそう確信したのだ。

内容を理解したのに心に響かないことが不安だったのだ、たぶん。

なぜ響かないか?といえば、その偉人が生きている時代背景、つまり生活環境や価値観などが分らないから。

何より、知識としてだけでなく、感覚としてその空気間を想像できないことが大きい。

21世紀の人間には奴隷が当たり前であったり、人権がまだ生まれてなかったり、科学が存在せず宗教がすべてを説明した時代を、肌感覚で理解することはとてもむずかしい。

だが倫理学を学び自分の血肉にしたいという私の欲求は切実なものであり、この壁をなんとか越えたいと思った。

そこで「歴史」である。

無学の私はそれほど巡り会ったことはないのだが、世の中には歴史上の各時代を「感覚的にわかっている人」がいる。

紀元前のギリシアや中国が世界一の時代やヨーロッパが台頭してきた各時代の空気感を知識とイマジネーションの力で想起できている。そう思うのだ。

余談だが、そういう人に限って何でもお見通しの雰囲気を身にまとっている率が極めて高し、と思っている。

親も学校も国も教えてくれなかったなら自分でやるしかない。

まずはYoutubeやPodcastの受験生向けの歴史チャンネルなどを巡った。

そんな中で偶然みつけたのが「COTEN RADIO」だった。

COTEN RADIO | 歴史を面白く学ぶコテンラジオ | 株式会社COTEN

歴史を愛し、歴史を知りすぎてしまった歴史GEEK3人と、圧倒的歴史弱者がお届けする歴史インターネットラジオ。 学校の授業では中々学べない国内外の歴史の面白さを学び、「人間とは何か」「現代人の抱える悩み

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Youtubeでも配信しているが特に図や何か映像的に示されるものはないのでPodcastで第一回から全編を聴いた。

これが相当よかった。学びも多かったが何より配信者たちが楽しそうで聴きやすい。最新話までの道のりが苦でなかった。

この結果として、まっさらな荒野のごとくスッカスカだった私の脳内に歴史の断片が埋めこまれていった。

この断片を一本の線の上に整理したい。

求めるものには与えられる。

不思議なもので偶然テレビで本書の紹介を目にしたのだ。


単純に歴史を学んでいくのは余程の好奇心が無ければ難しいように思う。

私の場合は倫理学、その背景となる哲学、さらにその背景となる歴史、というつながりでこれからも歴史を深く学んでいきたいという動機づけがある。

学問は分化しているがすべては我々が生きるこの一つの世界線の軸でつながっている。

自分が興味のあるところから歴史へとたどり着き学んでみるのも一つの方法であるとおすすめしたい。

自分たちの背景を理解する人が増えれば世界はきっとよくなる。

そう信じて私もさらに学んでいきたい。

著者について

出口治明(でぐち・はるあき)
立命館アジア太平洋大学(APU)学長。1948年、三重県美杉村生まれ。1972年、京都大学法学部卒業後、日本生命保険相互会社入社。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などをへて2006年退職。同年、ネットライフ企画株式会社を設立し、代表取締役社長に就任。2008年、ライフネット生命保険株式会社に社名を変更。10年社長、会長を務める。2018年1月より現職。訪問した都市は世界中で1200以上、読んだ本は1万冊を超える。『生命保険入門 新版』(岩波書店)、『人類5000年史』シリーズ(ちくま新書)、『〇から学ぶ「日本史」講義』シリーズ(文芸春秋)、『全世界史 上・下』(新潮文庫)、『戦争と外交の世界史』(日経ビジネス文庫)など著書多数。
――本書より引用

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