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初めての韓国ドラマ【梨泰院クラス・サイコだけど大丈夫・愛の不時着】

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人気の韓国ドラマ作品

毎月、Netflixの課金は元を取れている自信があります。

見るのは主に海外のミステリ・サスペンスのドラマ作品がほとんどなので、オススメには薄暗いサムネイルがずらりと並んでいます。 ところが今年の2月ごろ、Netflixがランキングを表示するようになりました。

Netflixに「人気作品TOP10」の表示機能 ユーザーの視聴傾向に合わせて表示

Netflixが、ユーザーに人気の10作品をランキング化する機能「今日のTOP 10リスト」を実装。各国のユーザーが視聴した作品を毎日ランキング化し、国別の人気作品を表示する。

そして、これまで世間の評判など構わず飽きることなく、刑事と犯人の追いかけっこばかり見ていた私もその存在を知るところとなりました。

そう、「韓国ドラマ」です。

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Netflix.com

春頃は、毎日TOP3を独占していた記憶があります。

これまでの韓国ドラマに対する印象

過去視聴してきた韓国発の映像作品と言えば、もっぱら映画のみでした。

直近では「82年生まれ、キム・ジヨン」という作品を観ましたが、とってもいい映画でした。

『 82年生まれ、キム・ジヨン』を見ての感想 【おすすめ映画】

2020年10月9日に劇場公開された韓国初の映画作品「82年生まれ、キム・ジヨン」を見てきましたので感想を記しておきます。若干のネタバレを含みます。最近、Netflixで話題となっていた韓国ドラマ「サイコだけど大丈夫」「梨泰院クラス」「愛の不時着」を視聴しました。いずれも楽しめる作品でしたし、出演す

いっぽう韓国ドラマというと、かなり大昔の話で恐縮ですが「冬のソナタ」という作品により、多くの人が親しむようになったと記憶しています。

この時の流行り具合があまりにすごかったのと、ゴッリゴリの王道恋愛ドラマが多いらしいという噂を知り、無意識に避けてきたのですね。

あと、「くっついたり離れたりするカップルの行方に一喜一憂するなんていけない!」という厳しい戒律の元で暮らしてきたことも理由のひとつかもしれません。

はじめての韓国ドラマ

そんな経歴ではあったのですが、毎月Netflixにお布施している身としては、「何だかわかんないけど観ないと損かも?」という気持ちになるわけですよ。

そして、瞬く間に三作品を視聴しました。

ちょろいもんです。私は。

ちなみに見た作品と順番は以下のとおりです。

  • 梨泰院クラス
  • サイコだけど大丈夫
  • 愛の不時着

三作品に共通して抱いた印象と感想は、「とにかく終盤がくどい」「だけど素晴らしい」という感じでしょうか。

見つめ合うシーンは、おそらく厳しい掟があるのでしょう、絶対確実に長尺で流れます。

しかし毎度毎度のことなのすぐに慣れてしまいます。

そしてその奥深いところにある作品の素晴らしさに気づき始めるのです。

罠にかかった気もするのですが、ほんとうに楽しかったのですよ。ぜんぶ。

どんなところが良かったのか、簡単ではありますが、三作品について感想など書き連ねてみたいと思います。

ドラマの感想

梨泰院クラス

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Netflix.com

視聴前の印象

視聴開始は2020年06月14日から。 最初にこの作品を見て良かったなと、いま振り返って思います。

一発目がゴッリゴリの恋愛ドラマとかだったらたぶん挫折していたと思います。

ところがどっこい、本作は主人公の成長譚を中心に据えた物語です。

視聴前に私が抱いていたお恥ずかしい偏見をお話しすると、ちょうどこの頃に実際の梨泰院クラス地域でコロナウイルスの感染が広がったニュースを耳にし「ウェイウェイした感じの人が集まる場所らしいから、ウェイウェイなドラマなんだろう」と完全に侮っていました。

物語のテーマ

朴訥とした印象の主人公「パク・セロイ」に、いきなりハートを鷲掴みにされたように思います。 決してしなやかな生き方なんてできない、硬い岩のような信念を抱く少年。

現代ではあまり見られない、流行らないタイプではないでしょうか。

そんな少年が、若くして絶望の淵に叩き落される苦い経験をしますが、それをバネに這い上がり、復讐に溺れてしまうことなく真っすぐに夢を叶えて行くのです。

その過程で、何度も障壁が彼の前に立ちふさがりますが、その時の彼の振る舞いに、見る者は胸を打たれるのです。

心の汚れ具合がひどい者ほど響くと思います。私なんて相当なもんでした。

見どころ

ドラマを盛り立てる要素として、素晴らしい仲間たち、恋愛、そして何よりもライバルであり復讐の相手である「チャン・デヒ」がいます。

皮肉なもので、人は人生にかかる負荷の大きさによって、成長の幅も広がったりしますね。あくまでつぶれてしまわない程度が重要ですが。

チャン・デヒが熾烈であればあるほど、パク・セロイはより強く、そして逞しくなります。

物語の1つとして、パク・セロイを中心とした恋愛模様が描かれているのですが、チャン・デヒとの関係性が何よりも濃厚こってり深すぎる海溝のごとしなので、正直恋愛成分のストーリーなどは霞んでしまうほど。

ドンマイ、チョ・イソ、負けるな、オ・スア。

とくに好きなシーン

個人的にもっとも好きな場面は料理対決ですかね。

パク・セロイもそうですし、彼の元に集まる仲間たちは、いずれも現代社会に馴染めない、わかりやすく言うと「生きづらさを抱えた人びと」だと思います。

その要因はさまざまですが、そんな彼らが差別を振り払い、信頼し合い、結果にも報われるという流れがコンパクトに描かれている場面です。

彼らが抱き合って喜ぶシーンは今でも目に浮かびます。心から嬉しい気持ちになります。 すごいぞ、マ・ヒョニ。

その他

多くの感想を、目にしてきましたが、私が読んだ感想の中でもっとも好きだったのがこちらのブログです。 「頭」が作品上における需要なモチーフとの解釈が、とても納得感があり、もう一度ドラマを見たい気持ちになりました。

チョ・クァンジン『梨泰院クラス』 - 青春ゾンビ

『愛の不時着』から『梨泰院クラス』という実にありきたりなルートを歩んだわたしは今、あのイガグリ頭が目に焼き付いて離れないのである。『梨泰院クラス』というドラマを駆動させているのは“土下座”であるからして、”頭”というのは重要なモチーフとなっている。パク・セロイというキャラクターを象徴するあのイガグリ頭。2年後、7年後、4年後・・・というように鮮やかに時間軸を飛ばしていくドラマメイクの中で、登場人物たちのルックスやファッションもまた変容していくのだが、セロイの髪型だけは不変である。そして、セロイの頭を触る癖。照れ、気まずさ、悲しみ、怒りといった感情が込み上げた時、セロイはまず自らの頭を撫でる。ま…

サイコだけど大丈夫

そして2番目に見たのがこの作品「サイコだけど大丈夫」。三作品の中でもっとも好きになりました。

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Netflix.com

視聴前の印象

正直なところ、タイトルからして「大丈夫って、ほんとに大丈夫か?」という気持ちでした。 視聴履歴を振り返ってみると、ようやく八話目ぐらいからハマっていった感じでしょうか。

タイトル話数エピソード視聴日付
サイコだけど大丈夫1悪夢を食べて育った少年2020/07/31
サイコだけど大丈夫2赤い靴のお嬢さん2020/08/13
サイコだけど大丈夫3眠れる森の魔女2020/08/25
サイコだけど大丈夫4ゾンビの子2020/08/27
サイコだけど大丈夫5呪われた城の少女2020/09/04
サイコだけど大丈夫6青ひげの秘密2020/09/05
サイコだけど大丈夫7春の日の犬2020/09/05
サイコだけど大丈夫8美女と野獣2020/09/10
サイコだけど大丈夫9王様の耳はロバの耳2020/09/11
サイコだけど大丈夫10オオカミ少女2020/09/11
サイコだけど大丈夫11みにくいアヒルの子2020/09/11
サイコだけど大丈夫12ロミオとジュリエット2020/09/12
サイコだけど大丈夫13薔花と紅蓮のお父さん2020/09/12
サイコだけど大丈夫14手とアンコウ2020/09/13
サイコだけど大丈夫15仲のいい兄弟2020/09/13
サイコだけど大丈夫16本当の顔を捜して2020/09/14

まさかマイナンバーワンを獲得する作品だとは、前半ではまったく予想がつきませんでした。

物語のテーマ

メインキャストの男女、「ムン・ガンテ」と「コ・ムニョン」。

これまでの生き方も、社会的立場も大きく異なるこの二人がくっつくのかどうかの話しかと思いきや(六話目ぐらいまでわからなかった)、かなり暗くて重たい作品です。

そんな重さを昇華してくれる存在が、もうひとりのメインキャスト、ムン・ガンテの兄「ムン・サンテ」氏。

すっかりファンになってしまうほどの役どころ、そして演技でした。

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いっしょにちゃんぽんを食べたくなります。

見どころ

ムン兄弟は、子どもの頃に唯一の肉親である母親を何者かに殺害され、以降二人きりで生きてきました。

兄のガンテは精神的な疾患を抱えており、弟の人生は兄中心とならざるを得ず、多くを犠牲に生きてきました。

一方、コ・ムニョンは裕福な家に生まれ育ち、絵本作家としても成功しています。

一見なんの接点もないような彼らですが、そのルーツは子ども時代にあります。

ひょんなことから再会し、それぞれが封印してきた過去や、心の傷と向き合うことに。

立場や境遇が異なっていても、彼らは同様に大きな心の傷を心の中に閉じ込めて生きてきたのですね。

自分を許し認めてあげるまで、こん何も苦しまなければいけないのだよな人生は、と多くを考えさせられる作品です。

とくに好きなシーンなど

コ・ムニョンが作り出す絵本は、とても独特な世界観で描かれています。

各話のタイトルは、絵本のタイトルでもあります。(上記視聴履歴参照)

作中で、絵本の世界をアニメーションで動かす場面がたびたび登場するのですが、それがとっても印象に残っています。

ドラマに登場した絵本は実際に販売されるようです。

「サイコだけど大丈夫」に登場する絵本が日本語で発売|シネマトゥデイ

Netflixで人気の韓国ドラマ「サイコだけど大丈夫」に登場する絵本が、日本語で5冊同時に発売される。

そして、音楽がまた素晴らしい。

一番のお気に入りは、「In Silence」という曲で、「Janet Suhh」という方が歌っています。

ガンテが悲しい気持ちを抑えることができず、いよいよ気持ちが溢れ出てしまうシーンでこの曲がかかります。

なんど号泣させられたかわかりません。

愛の不時着

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Netflix.com

頻繁にランキング1位に輝いていた作品。

ゆえになかなか手を出しづらく不時着できずにいましたが、ようやく視聴しました。

視聴開始は2020年09月30日。

視聴前の印象

これこそゴリッゴリの恋愛ドラマなのではないか、と警戒していました。

愛が不時着してしまうなんて、相当に劇的にロマンスが繰り広げられてしまうのではないか、愛って不時着するものなのか、という具合に。

しかし、相当話題にもなっていましたし、なんだかんだで視聴前に大まかなストーリーは耳にしていました。

そして、これまで見た二作品で、「不幸な終わり方は韓国ドラマに限ってないはず」と謎の確信を抱いていました。

二作品しか見てないのに。

だから、どんな不時着でもドンとこいと覚悟を決めて挑んだわけです。

物語のテーマ

これまで見た二作品と比較すると、ついに来たか!これが恋愛ドラマの王道か!という勝手な印象を受けました。

韓国で社会的に成功を収めた「ユン・セリ」と、北朝鮮で軍人を務める「リ・ジョンヒョク」という、敵対する国でそれぞれ生きる二人が繰り広げる愛の物語です。

「恋愛」ではなく「愛」の物語、というところが重要なのだと思います。 もっと言うと、これが「真の愛」というやつなのか。

見どころ

韓国出身の「ユン・セリ」は、家族に愛されず、それをバネに実業家として成功していましたが、事故で北朝鮮にやってきたことで身分がリセットされます。

一方、兄を亡くしピアニストの夢をあきらめ心を閉ざして生きてきた北朝鮮の軍人「リ・ジョンヒョク」。

この二人が出会うことで、互いの心の氷が少しずつ融けてゆく様子がとても印象深い。

しかし、特殊な状況下での恋は多難です。

ユン・セリは密入国者ということになるわけで、それを黙っていた者も死罪同様の立場です。

そんじょそこらの「難」とは大違い。

二人に降りかかる困難は彼らの愛を深めていきます。

「チョ・チョルガン」という北朝鮮の少佐は、異常な粘着力で二人に災難をもたらします。

しかし、彼が頑張れば頑張るほど愛のパワーはより一層強まり、愛のパワーは文字通り国境も超えるし、弾丸もよけます。

こうなると、チョ・チョルガン、もっとがんばれ、二人の愛をもっともっと高めてしまうのだ!という気持ちになってきます。

ただただ相手の無事と幸せを願う本気の愛の力がいかにすごいか、思い知らせてくれます。

とくに好きなシーン

メインキャストの二人の表情の演技がとても印象に残っています。

生まれた国が南北で異なるという現実は、お互いが未来を共にする相手ではないと当人たちも、見ている側にも判っているわけですよ。

だから、直接的に思いをぶつけるまでにはなかなか至らない。

だけど、その気持ちがポロっと表情に出てしまう、仕草にあらわれてしまう、そんなシーンがいくつもあります。

その演技がとても素晴らしいしうつくしい。

見ているこちらはとっても暖かい気持ちになるんですよね。

それともう1つ、「サイコだけど大丈夫」のファンとなった私にとってご褒美のような場面があります。

ムン・ガンテ役を演じていた「キム・スヒョン」が特別出演している箇所があるのです。

この作品とは関係ないのだけれど、ムン・ガンテが元気になり過ぎて弾けているような気がして、なんだかとてもうれしい気持ちになりました。

最後に

ついついダラダラと書き連ねてしまいましたが、どちらかといえば敬遠していた側だったけれど、見てみたらすごくよかったよ韓国ドラマ、の感想でした。

理由は違っても、何となく韓国ドラマに手を出せずにいる方へ、何かしらのキッカケをお届けできたら幸いです。

長文・駄文、しつれいしました!


Top photo by cottonbro - Pexels

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