2025年8月23日14 min readBOOK『同志少女よ、敵を撃て』(著:逢坂冬馬)のあらすじと読書感想独ソ戦下で女性狙撃兵として成長するセラフィマの物語を軸に、戦場の残酷さと人間の葛藤、友情と師弟の絆、戦後も続く心の傷を描く。『戦うか、死ぬか』の問いから暴力の本質を考え、戦争を決める者への怒りと微かな希望を綴る感想。
2025年3月31日15 min readBOOK『UNIXという考え方』 Mike Gancarz 【感想・備忘録】いわゆる「UNIX入門書」とは異なり、UNIXというOSとしてのソフトウェアの根底にある哲学を語る一冊。1994年に発表された、今となっては古い書籍だが、まるで現代にアジャストして書かれたかのような内容に驚かされた。拡大と共に複雑化を増す現代のシステム開発を見直す意味でも意義のある読書となった。
2024年8月10日17 min readBOOK『マインド・タイム 脳と意識の時間』ベンジャミン・リベット【読書感想】例えばコップの水を飲み干す。その行動は自分の意志であると私たち知覚する。だが脳の活動を観察すると実感と異なる。水を飲む動作は無意識の活動であり、意識つまり私の知覚はそこから0.5秒もあと。1983年、ベンジャミン・リベットは科学的な実験によりこの事実を確認した。本書はリベットの実験レポートであり多くの驚きに満ちている。
2023年5月24日11 min readBOOK『一気読み世界史』 出口治明 【感想・レビュー】人類5000年の歴史を7時間で一気読み!一気に読むから、流れがわかり、教養になる。暗記不要。日本史、西洋史、文化史、経済史…全部つなげてまるごと学ぶ、新しい教科書。入門に、学び直しに、論述テスト対策にも。
2023年3月18日11 min readBOOK『昨日』 アゴタ・クリストフ 【あらすじ・感想】あらすじ 村の娼婦だった母の子として生まれたトビアス。ある事件を契機に名前を変え、戦争孤児を装って国境を越えた彼は、異邦にて工場労働者となる。灰色の作業着を身に着け、来る日も来る日も単調な作業に明け暮れるトビアスのみじめな人生に残された最後の希望は、彼の夢想の中にだけ存在する女リーヌと出会うこと……。