2026年3月2日6 min readBOOK『午後』 フェルディナント・フォン・シーラッハ - 酒寄進一 訳 【読書感想】シーラッハ『午後』の短篇集を読書感想。エッセイ風の語りがフィクションと現実の境を曖昧にし、無機質な文体が読者の内面にある悪意を映し出す。一話ごとの余韻と中毒性、翻訳と関係者への感謝を綴る。
2025年10月22日36 min readBOOK『論理的思考と文化的基盤』 渡邉雅子 【読書感想】『論理的思考と文化的基盤』の読書感想。米仏イラン日本の作文・歴史教育を通じた四原理(経済・政治・法技術・社会)と論理の違いを概観し、状況に応じた思考表現スタイルの選択の重要性を考える。米の五パラグラフ、仏のディセルタシオン、イランのエンシャー、日本の綴方を通じて、価値観と合理性の関係を捉え直す。
2025年8月23日14 min readBOOK『同志少女よ、敵を撃て』(著:逢坂冬馬)のあらすじと読書感想独ソ戦下で女性狙撃兵として成長するセラフィマの物語を軸に、戦場の残酷さと人間の葛藤、友情と師弟の絆、戦後も続く心の傷を描く。『戦うか、死ぬか』の問いから暴力の本質を考え、戦争を決める者への怒りと微かな希望を綴る感想。
2025年3月31日15 min readBOOK『UNIXという考え方』 Mike Gancarz 【感想・備忘録】いわゆる「UNIX入門書」とは異なり、UNIXというOSとしてのソフトウェアの根底にある哲学を語る一冊。1994年に発表された、今となっては古い書籍だが、まるで現代にアジャストして書かれたかのような内容に驚かされた。拡大と共に複雑化を増す現代のシステム開発を見直す意味でも意義のある読書となった。
2024年11月27日12 min readBOOK『珈琲と煙草』 フェルディナント・フォン・シーラッハ ~読書感想と引用メモシーラッハが日常の断片と人間観察を淡々と綴るエッセイ集。鋭い観察と静かなユーモアが光り、生と死や尊厳について考えさせられる一冊。個人的な感想と気になった引用をまとめた。
2024年8月10日17 min readBOOK『マインド・タイム 脳と意識の時間』ベンジャミン・リベット【読書感想】例えばコップの水を飲み干す。その行動は自分の意志であると私たち知覚する。だが脳の活動を観察すると実感と異なる。水を飲む動作は無意識の活動であり、意識つまり私の知覚はそこから0.5秒もあと。1983年、ベンジャミン・リベットは科学的な実験によりこの事実を確認した。本書はリベットの実験レポートであり多くの驚きに満ちている。