2026年3月23日に見た夢
初稿:

仕事を探していた私は全国に拠点を持つ物流会社の面接を受けることになった。
私は東京に住んでいるが、面接は福岡で行われることになった。おそらく本社が福岡の会社なのだろう。
面接当日、私が訪れた場所はひどく古びた商店だった。地面はむき出しのコンクリート、商品がまばらにおかれた棚がいくつもある、まるで倉庫のような場所だった。
店はまだ開いていないようだった。私は店内の丸い座椅子のイスに座り、目の前には2名の面接官が座っていた。どちらも年配の男性だった。左側に作業着を羽織った女性が座っていた。
社長と思われる正面の男性が、会社の事業について話し始めた。
「うちは、『種』もやっているんだ。」
種苗のことだと私はなぜか理解することができた。
「だけど中東のアレが始まったから、種はもう厳しいかもと思って様子を見ていたんだ。そしたらやっぱり厳しいみたいだから、種はもうやめることにしたんだ。」
中東のアレ、と聞いて、いま現実世界で起きている戦争が思い浮かび、これは夢なのかもしれないと気づいた。
社長の話はまだ続いた。
「種をやっていると、当然、顔料もやることになる。種の余分な部分が顔料の原料になるから。顔料は会社ごとのオリジナルだから。つまりうちが種をやめるってことは、うちの顔料は永久になくなっちまうってことだ。」
戦争と種苗、種苗と顔料の話しは恐らくまったくの出鱈目だろう。だが、この夢の世界で私はよく理解できるような気持で聞いていた。
この辺りで、面接だと思っていたこれは、入社に向けての説明会のようなものだと気づいていた。
社長は最後に、「東京からだと思うけど、君の勤務地は福岡になると思うから」と言った。
私は、福岡に引っ越すことになるのかと少し驚いたが、特に反論することもできず、ただ「家族に相談してみます」と答えた。
説明会はこれで終わり、そのあと事務員の方に何かを聞かれたが、これを書いている今は何を聞かれたのかまったく思い出せない。
そのままその古びた商店を出ると、外は雨が降っていた。
社長と一緒に座っていた男性が、私に話しかけてきた。
「私は首がアレだから、背中からライターを取ってくれ」
夢の中の私はいろいろと察しが良く、男性は首を左に曲げることができないこと、背中のリュックの左ポケットにライターが入っていることをすぐに理解し、男性の背中からライターを取ってあげた。
男性は私に礼を言い、私はそのまま雨の中を歩き始めた。
だだっ広い駐車場のような場所に出た。
駐車場の向こうに古びた2階建てのスーパーのような建物が見えた。私は「この街に住むのか」と思いながら、その建物の方に歩いていった。
すると、私の知るお笑い芸人が夫婦でショッピングカートを押しているのが見え、突然話しかけてきた。
「この街に住むんだったら、相当な覚悟が必要だよ」
私は「そうなんですか」と答えたが、なぜかその芸人は私のことを知っているような口ぶりで話していた。
その芸人の相方も近くにいるようだったが、私は早く家に帰ってこの何もない街に住むことをパートナーに伝えなければと考えていた。
現実世界の私のパートナーは福岡出身だが、この夢の世界ではどうだったのか分からない。