視覚に関する記録 09 【日記】
初稿:

2025年に発症した視野の欠落、夜盲、羞明に関する記録の続き。
2つ目の病院での検査が先月終わり、今回はその検査結果を聞くための通院だった。
前回の記録は以下。
2025年に発症した視野欠損・夜盲・羞明の記録。遠方の病院で2度目の通院検査として網膜電図(ERG)を受けた体験と、診断結果を待つ現在の心境を綴る。
2026年4月13日(月)の通院
出される結論は以下のいずれかだろうと予想していた。
- ◎ … 治療可能な病気であると判明
- ○ … 想定されている指定難病確定
- △ … 原因不明・別の検査へ
- × … 原因不明のまま終了
◎ はミラクル。まずありえない。
× だったらどうか。ヤケクソを通り越し、何も感じない人になるかもしれない。
○か△が妥当な線だろう。そんな腹積もりで病院に向かった。
病名が分かった
担当医は、これまでの検査により錐体細胞と桿体細胞の両方に異常があると説明した。
病名を尋ねると、「錐体桿体ジストロフィー」とのことだった。
読み方は、「すいたいかんたいじすとろふぃー」。
上のサイトはネットで見つけたものだが、私の症状とまさに一致している内容で驚いた。
錐体・桿体の2つの細胞は網膜を構成する細胞。
前者は網膜の中心に存在し、色の識別や主に「見る」ことに関わる。
後者は網膜の周辺に存在し、暗所での視覚や動きの感知に関わる。
ジストロフィーは「変性」を意味する。
病名の錐体が先に来ているのは、錐体細胞のほうが先にダメになり、後から桿体細胞がダメになるからだそう。
名前が逆の桿体錐体ジストロフィーは、いわゆる網膜色素変性症のことを指す。前の病院で名前が出ていた病気だ。
錐体桿体ジストロフィーは、指定難病301。つまり治療法がなく、かつ進行性の病気だ。
いま私の視野は中心にドーナツ状の欠損がある。
担当医から「錐体細胞が先にダメになります」と説明を受けたとき、このドーナツの内側が見えなくなると思い、腹にグッと力が入った。
なんとなく前々から予想していたことだが、現実が目の前に突きつけられ、少なからずショックを受けたのだ。
ルテインを摂れ
担当医から、「気やすめですが」と前置きがあり、ルテインを摂ることを勧められた。
医師がサプリメントを進めるのは意外に思えた。
後から調べてみると、ルテインは網膜の健康を保つために重要な栄養素であり、人体内で生成できないため、食事やサプリメントから摂取する必要があることがわかった。
目安は1日10mg程度。
食事で摂るには毎日にんじんを20本食べる必要があるらしい。そうすると、カリウム過剰摂取で腎臓がやられるとも。
おとなしくサプリメントで摂るにかぎる。
調べてみると、ルテインとゼアキサンチンを組み合わせたサプリメントが多く販売されていることがわかった。
ゼアキサンチンは、網膜の中心、黄斑に多く存在するカロテノイドの一種で、ルテインとともに網膜の健康をサポートする役割を果たす。らしい。
サプリは海外製品が大容量で安い。とりあえず買い込んで毎日サプリ飲む人間になることにした。
障害者手帳の申請用の診断書
手帳申請のための診断書を医師に書いてもらう必要がある。
話しの流れで、今回の担当医が紹介元の病院にお手紙を書き、そちらで診断書を書いてもらうことになった。
すぐにお手紙を書くので、待合でお待ちくださいと言われた。
ならばもう一度顔を合わせると思い、軽く挨拶をして待合で待っていたら、事務の方がお手紙を持ってきた。
ならば先ほど、もっとちゃんとお礼を担当医に言えばよかったと後悔した。
長かった検査機関が終わり、病名も分かったことで、感謝を伝えたい気持ちでいっぱいだったからだ。
心境の変化とこれから
前の大学病院から合わせると、約2年に及ぶ検査期間が終わり、病名も分かった。
名前がつくと安心するものだと実感した。そして心境に変化もあった。
解放感。これにつきる。
難病で将来失明する可能性が高いことが確定したにも関わらず。
現時点でもうすでに見づらいし、将来の失明も内心では覚悟していた。だから、検査、検査の日々が終わることが何より嬉しかった。
この後は、障害者手帳を申請し、失明に備えた生活の準備をしていくことになる。
主に、音声を頼りに生活することに慣れていく。
診断書は、やっぱり今回の担当医に書いてもらいたい、とこれを書いている時点で思い直している。
紹介元の病院では、当初、診断が不明でも症状が分かっているから手続きしましょうと勧められたが、期限を過ぎても一向に診断書が出てこなかった。
挙句、もっと詳しい検査ができる病院があるから、やっぱりそちらに行ってみてはどうか、と紹介されたのが今回の病院だった。
解放感で忘れかけていたが、この経緯は見逃せない。
確実に手続きを進めるためにも、今回の担当医に診断書を書いてもらおう。そして、あらためてお礼を伝えよう。