2016年1月12日7 min readBOOK『サバイバル登山家』 服部文祥 【あらすじ・感想】「生命体としてなまなましく生きたい」から、食料も燃料もテントも持たず、ケモノのように一人で奥深い山へと分け入る。南アルプスや日高山脈では岩魚や山菜で食いつなぎ、冬の黒部では豪雪と格闘し、大自然のなかで生き残る手応えをつかんでいく。「自然に対してフェアに」という真摯な登山思想と、ユニークな山行記が躍動する。
2015年11月4日3 min readBOOK『空飛ぶ山岳救助隊』 羽根田治 【あらすじ・感想】ひとりでも多くの人の命を救いたい。そのために山を研究し、私生活を犠牲にして現場に飛び込んでゆく。そのすさまじいまでの救助の実態を、山岳遭勤ルポの第一人者、羽根田治が真実に迫る筆力で紹介する。
2015年11月2日14 min readBOOKマークスの山 高村薫 ~あらすじと感想(ネタバレを含む)「マークスの山」あらすじと感想(※ネタバレを含む)昭和51年南アルプスで播かれた犯罪の種は16年後、東京で連続殺人として開花した ―精神に〈暗い山〉を抱える殺人者マークスが跳ぶ。元組員、高級官僚、そしてまた…。謎の凶器で惨殺される被害者。バラバラの被害者を結ぶ糸は?マークスが握る秘密とは?
2015年11月2日20 min readBOOK『太陽を曳く馬』高村薫【あらすじ・感想】現代の東京に降臨!惨劇の部屋は殺人者の絵筆で赤く塗り潰されていた。赤に執着する魂に追縋る一方で、合田は死刑囚の父が主宰する禅寺の施錠をめぐって、僧侶たちと不可思議な問答に明け暮れていた。検事や弁護士の描く絵を拒むように、思弁の只中でもがく合田の絵とは?
2015年8月19日3 min readMEDIAすっかりファンになってしまった「ヤン・イクチュン」先月から今月にかけて、『息もできない』、『マジック&ロス』、『かぞくのくに』という3本の映画を見た。目的は「ヤン・イクチュン」という韓国の俳優さんである。キッカケは偶然目にした、はてなブックマークでホッテントリに上がっていた『息もできない』という作品だ。
2015年8月12日7 min readBOOK『新リア王』 高村薫 【あらすじ・感想】父と子。その間に立ちはだかる壁はかくも高く険しいものなのか――。近代日本の「終わりの始まり」が露見した永田町と、周回遅れで核がらみの地域振興に手を出した青森。政治一家・福澤王国の内部で起こった造反劇は、雪降りしきる最果ての庵で、父から息子へと静かに、しかし決然と語り出される。