2015年5月13日7 min readBOOK『ダック・コール』 稲見一良 【あらすじ・感想】石に鳥の絵を描く不思議な男に河原で出会った青年は、微睡むうち鳥と男たちについての六つの夢を見る――絶滅する鳥たち、少年のパチンコ名人と中年男の密猟の冒険、脱獄囚を追っての山中のマンハント、人と鳥と亀との漂流譚、デコイと少年の友情などを。ブラッドベリの『刺青の男』にヒントをえた、ハードボイルドと幻想が交差する異色作品集。
2015年5月3日6 min readBOOK『土の中の子供』 中村文則 【あらすじ・感想】もう何度目かわからないが再びこの作品を読んだ。人生を生きることは川を渡ること、そんな言葉を耳にしたことがある。しかし、目の前の川の深さがわからないとき、臆病な私はその場に立ちすくむしかなく、人生のもっとも深い底の部分を確かめる行為を促してくれるのが本書であったりする。
2015年5月1日10 min readBOOK『神さまたちの遊ぶ庭』宮下奈都 感想とあらすじ宮下奈都の『神さまたちの遊ぶ庭』のあらすじと感想。北海道の大自然での一年間の生活を描いたエッセイで、家族の自由な暮らしと自然の美しさを綴る。カバーの絵も素敵な素晴ら素晴らしい一冊。
2015年4月27日9 min readBOOK『美と共同体と東大闘争』 三島由紀夫・東大全共闘 【あらすじ・感想】学生・社会運動の嵐が吹き荒れた一九六九年の五月十三日、超満員となった東大教養学部で、三島由紀夫と全共闘の討論会が開催された!互いの存在理由を巡って、激しく、真摯に議論を闘わせる両者。討論後に緊急出版されるやたちまちベストセラーとなり、いまだ”伝説の討論”として語り継がれる貴重なドキュメント、三十四年ぶりの復活!
2015年4月26日9 min readBOOK『十二年目の映像』 帚木蓬生 【あらすじ・感想】その映像は、開けてはならないパンドラの箱だった!?大手放送局に勤務する川原庸次は、かつて学生運動に参加していたという上司からT大時計台闘争にまつわるスクープ映像の存在を聞かされる。初めは半信半疑の庸次だったが、十二年間にわたり地下に潜伏し続ける男、井田と出会い、その存在を確信する。しかし彼の死を境に事態は急変し……。
2015年4月21日8 min readBOOK『精神の氷点』 大西巨人 【あらすじ・感想】あらすじ 泥水溜りの中に歪み縮かまった投影は、復員後ふた月の水村宏紀を表象していた。そこには「地獄」を見つめてきた陰鬱な眼がある-。一人の復員兵が彷徨する「魂と虚無」の相克を描く。改造社1949年刊の長篇に字句修正加筆。